2026年春夏トレンドカラー考察
- SATSUKI DESIGN OFFICE

- 2 日前
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「静けさ」と「エネルギー」が同時にある年。
こんにちは。
2026年の春夏カラーを見ていると、今年の色には、これまでと少し違う空気があります。
一言でいうと、「静けさ」と「エネルギー」が同時に存在する年です。
落ち着いた色だけが主役なのでもなく、鮮やかな色だけが前に出るのでもない。2026年の色は、整える色と、動かす色が一緒にあるのが特徴です。
Pantoneの2026年春夏トレンドカラーでは、Lava Falls、Alexandrite、Acacia、Mandarin Orange などの存在感ある色が並ぶ一方で、ニュートラルカラーも大切な軸として扱われています。WGSN×Coloroでも、Transformative Teal など、落ち着きと新しさの両方を持つ色が注目されています。
2026年春夏トレンドカラーの全体像
今年のトレンドカラーは、大きく分けると2つの方向があります。
ひとつは、静けさや余白をつくるベースカラー。もうひとつは、気持ちを動かすアクセントカラーです。
静けさ・余白の色
たとえば、
白すぎないオフホワイト
黄みが強すぎないベージュ
赤みをおさえたモカ
灰色を少し含んだセージグリーン
少し曇り感のあるライトグレー
こういう色です。
これらの色は、ぱっと見て強く迫ってきません。明るすぎず、暗すぎず、彩度も高すぎない。背景になったときにうるさくなく、顔まわりに来ても緊張感を生みにくい色です。
Pantoneの Color of the Year 2026 に選ばれた Cloud Dancer も、そうした「整える側」の色として読むことができます。真っ白ではなく、やわらかく、少し温度のある白です。
自己表現・エネルギーの色
一方で、今年は鮮やかな色もちゃんとあります。
澄んだ赤
オレンジみのある赤
明るいイエロー
青と緑の間にあるティール
華やかなピンク
透明感のあるミント
こうした色は、目に入った瞬間に気持ちを動かします。元気さ、軽やかさ、前向きさ、華やぎを足す役割を持つ色です。
つまり2026年は、落ち着いた色だけを選ぶ年でも、鮮やかな色だけで押す年でもない。その両方をどう組み合わせるかが、今年らしさです。
なぜ、このバランスが求められているのか
今は、情報も多く、刺激も強く、日々の判断量も多い時代です。
だから人は、ただ派手なものを見ると疲れるし、逆に、静かすぎるものだけでは物足りなくなることもあります。
欲しいのは、
落ち着けること
安心できること
でも、自分らしさも感じられること
この3つです。
2026年の色は、その少し複雑な気分にちゃんと応えているように見えます。整えたい気持ちと、前に進みたい気持ち。その両方を受け止める配色になっています。Intercolorでも、近年の予測テーマに healing や community といった方向が見られます。
人をケアするカラーとは何か
ここで大事なのが、人をケアする色とは何かという視点です。
ケアする色は、単に「やさしい色」のことではありません。淡ければよい、くすんでいればよい、という話でもありません。私たちが考えるケアする色とは、見る人を疲れさせにくく、その人の今の状態に無理なくなじむ色です。
たとえば、こんな色です。
白に近いけれど、まぶしすぎないオフホワイト
黄みも赤みも強すぎない、やわらかなベージュ
グレーを少し含んだセージグリーン
青すぎず暗すぎない、深みのあるティール
甘さをおさえた、くすみピンク
こうした色は、色そのものが強く主張しすぎません。見る側に「元気になってください」と押してこないし、「おしゃれでしょ」と迫ってもこない。そのため、気持ちが揺れているときでも受け取りやすいのです。
逆に、鮮やかな色も使い方によってはケアになります。たとえば、朱赤に近い赤や、少しミルキーなイエロー、明るいオレンジは、落ち込んだ気分に少し光を入れてくれることがあります。
つまり、ケアする色とは彩度が低い色だけではなく、その人にとって負担になりすぎない色、あるいは少し元気を足してくれる色のことです。
スカーフを買うなら、この5色!
2026年の流れを踏まえると、スカーフで取り入れやすい色はこの5つです。
1. ティール
青と緑の中間にある色です。エメラルドほど鮮やかすぎず、ネイビーほど重くない。少し深みがあって、知的に見えます。
こんな人に向いています。
落ち着いて見せたい
でも地味にはしたくない
顔まわりをすっきり見せたい
今年らしさと使いやすさのバランスがとてもよい色です。WGSN×Coloroでも Transformative Teal が象徴色として扱われています。
2. オフホワイト
真っ白ではなく、少しクリームを含んだ白です。光をやわらかく返すので、顔まわりがきつく見えにくいのが特徴です。
こんな人に向いています。
何にでも合わせたい
清潔感がほしい
色物の服とも合わせやすいものがほしい
一本持っておくと便利な色です。Cloud Dancer の流れとも相性がよいです。
3. アカシアイエロー
レモンイエローほど鋭くなく、少しやわらかい黄色です。光を足す感じがあり、顔色を明るく見せやすい色です。
こんな人に向いています。
少し元気がほしい
明るさを足したい
でも派手すぎる黄色は苦手
Pantoneの春夏カラーにも入っている色です。
4. 赤
2026年の赤は、深すぎるワインレッドではなく、もう少しエネルギーのある赤が印象的です。スカーフなら面積が限られるので、赤でも取り入れやすくなります。
こんな人に向いています。
気持ちを上げたい
装いに芯をつくりたい
顔まわりに力を出したい
Pantoneでは Lava Falls がこの流れにあたります。
5. ダスティピンク
青みや灰色を少し含んだピンクです。かわいらしさに寄りすぎず、大人でも使いやすいのが魅力です。
こんな人に向いています。
やわらかさを足したい
顔まわりをやさしく見せたい
ベージュやグレーの服が多い
ピンク系は、鮮やかな色と静かな色の橋渡し役にもなります。
わたしのおすすめ
1本だけ選ぶなら、深みのあるティールです。
理由は、落ち着きがありながら、止まって見えないからです。知性もあるし、少し前向きな印象もある。2026年のテーマである、静けさと自己表現の両立を、いちばん無理なく取り入れやすい色だと思います。
まとめ
2026年の春夏カラーは、静かな色か、派手な色か、という単純な話ではありません。
ベースには、オフホワイト、ベージュ、モカ、セージグリーンのような整える色
アクセントには、ティール、赤、イエロー、オレンジ、ピンクのような動かす色
この2つをどう合わせるかが大事です。
そしてスカーフは、それをいちばん自然に取り入れやすいアイテムです。服だと強すぎる色も、スカーフなら顔まわりに軽やかに足せる。逆に、静かな色も、スカーフなら地味になりすぎず使えます。
今年は、今の自分に何を足したいかで色を選ぶのが、いちばんわかりやすくて、失敗しにくい選び方です。

出典一覧
Pantone, Fashion Color Trend Report: New York Fashion Week Spring/Summer 2026https://www.pantone.com/articles/fashion-color-trend-report/new-york-fashion-week-spring-summer-2026
Pantone, Color of the Year 2026: Cloud Dancerhttps://www.pantone.com/color-of-the-year/2026
WGSN × Coloro, Key Colours for S/S 26https://www.wgsn.com/en/blog/coloro-x-wgsn-introduce-key-colours-s-s-26
Intercolor, Colour Forecasthttps://intercolor.nu/colour-forecast/


