さつきデザイン事務所開業9周年、10年目へ。これから形にしていきたいこと
- SATSUKI DESIGN OFFICE

- 2 日前
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こんにちは!2017年4月1日にさつきデザイン事務所を開業してから、今日で9年が経ちました。そして、今日から10年目に入ります。
毎年思うことですが、本当にあっという間です。
開業した動機は、娘と一緒にいられる時間を保ちたかったからでした。時間の主導権を自分で持って、子どもの予定に合わせながら働けるようにしたい。そんな思いでサラリーマンをやめました。
でも、フリーランスで生きていくことは、そんなに甘くありませんでした。フリーランスの仕事は収入の振れ幅も大きいですし、自由なようでいて、ずっと仕事のことを考えている。気づけば24時間働いていることもありました。思い描いていた働き方が、そのままできたわけではありませんでした。
生き方を見直しながら、仕事の向き合い方も変わってきたこと
この9年のあいだには、自分の生き方そのものを見直すような「がんになる」という出来事もありました。そうした時間を通ってきたからこそ、今は昔より無理をしなくなったと思います。受ける仕事を選ぶようになったし、自分を犠牲にせず、各案件に丁寧に向き合うことバランスを大事にするようになりました。
私にとっての丁寧さは、相手の話をよく聞くことです。表面的なところだけではなく、本質や根本の部分を理解しようとすること。そして、それをちゃんと伝わる形にするために、コミュニケーションを多くとるようになりました。また、今まで続けてきてよかったなと思うのは、大きな組織や大きな案件では得られにくい、リアルな喜びがあることです。
デザインを通じて、目の前の人や事業をダイレクトにバックアップできている実感があること。そこに結果も伴って、自分自身もそれを体感できること。そういう喜びは、この仕事を続けてきたからこそ感じられたものだと思っています。
この9年で、「デザイン」の意味が少しずつ広がってきたこと
この9年で、自分の中の「デザイン」の意味は少しずつ広がってきました。グラフィックをつくることだけではなく、どうすれば伝わるのか。どうすれば思いが届くのか。どうすれば人と人とのあいだに自然な理解やつながりが生まれるのか。デザインをもっと広義に捉え、考えるようになっています。
特に今、より関わっていきたいと思っているのが、福祉、医療、健康経営の領域です。制度はあるのに、働く人には実感として伝わっていないことがある。それぞれに思いはあるのに、うまく通じ合えていないことがある。そういう場面を見ていると、必要なのは情報を整えることだけではなく、そのあいだにある思いやズレを解釈して、つなぎなおしていくことなのだと思います。
デザインやアートは、ケアになり得る
私は、福祉や医療の現場にデザインやアートがあることは、その場にいる人たちにとってケアになり得ると感じています。直接的な解決策ではないかもしれないけれど、言葉にしにくい気持ちを可視化したり、対話のきっかけをつくったり、知らなかったことを知る入口になったりする。そして、人を無理に結びつけるのではなく、自然と、自分からつながろうと思えるような環境をつくることができる。そこに、デザインやアートの役割があると思っています。
だから10年目は、健康経営に関わる取り組みや、ケアやアートを軸にした企画づくりに、もっと力を入れていきたいです。ワークショップ、企画、広報、デザイン、コミュニケーション設計。そうしたものを通して、制度だけで終わらない、実感を伴うケアを、職場や社会の中に少しずつ増やしていけたらと思っています。
きれいごとだけでは進めないからこそ、形にしたい
もちろん、きれいごとだけでは進めないこともあります。社会性のある仕事を続けていこうとすると、収益とのバランスはいつも課題です。でも、その現実があるからといって、ケアやアートの価値を形にすることや、福祉や医療に関わる仕事を諦めたくはありません。
10年目は、収益性と社会性の両方を成り立たせる形を、もっと真剣に考えていきたいと思っています。簡単ではないし、まだ道の途中です。でも、迷いながらでも進んでいこうと思います。
支えてくださった皆さまへ
この9年の中で、本当にたくさんの方と出会いました。クライアントの皆さま、一緒にクリエイティブをしてきた方々、その時々で関わってくださった皆さま。ずっと私が起業してからともに歩んでいる方々もいてくれるけれど、離れていってしまう人や企業もいます。でも、また何年かして、再び出会うこともあるかもしれません。関係が長くても短くても、その一つひとつの出会いが、今につながっているのだと感じています。
ここまで支えてくださった皆さま、本当に、本当にありがとうございます。
さつきデザイン事務所として、起業したときから変わらず大切にしているのは、未来に生きる人たちのために、今何ができるかを考えてデザインすることです。形は変わっても、その軸だけはずっと変わっていません。

10年目のさつきデザイン事務所として
デザインで世界中の人にハッピーを。その「幸せ」は、自分らしくいられることだと思っています。もし、健康経営や福祉、医療の領域で、伝え方や場づくり、企画や広報、コミュニケーションの設計について考えていることがあったり、あるいは、ケアやアートを軸に、何か一緒に形にしてみたいことがあれば、10年目のさつきデザイン事務所とともに、ご一緒できることがあればうれしいです。
9年の感謝を胸に、10年目も一歩ずつ進んでいこうと思います。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
2026/4/1
榎原理絵


